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自宅で手作りお菓子を販売するには?必要な許可・注意点・環境の整え方

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自宅で手作りお菓子を販売するには?必要な許可・注意点・環境の整え方

自宅で手作りお菓子を販売するには?必要な許可・注意点・環境の整え方

手作りお菓子販売で成功!必要な許可と注意点を分かりやすく解説

「お菓子作りが好き。これを仕事にできたらいいのに」そのような想いを持つ方も多いのではないでしょうか。

実際に、自宅で手作りお菓子を販売してみたいと考える人は年々増えています。しかし、いざ始めようとすると「どんな許可が必要?」「家庭のキッチンでもいいの?」「トラブルにならない?」など、考えなければいけないことは多々あります。

こちらでは、個人が作った手作りお菓子を販売するために必要な許可の種類や、販売時の注意点、自宅で製造する際の現実的な課題と対策まで、初心者にもわかりやすく解説します。

開業に向けた第一歩として、ぜひ参考にしてください。

 

作りお菓子の販売に必要な許可の種類

手作りのお菓子を販売する場合には、ただ美味しいお菓子を作るだけでなく、法的に必要な許可を取得することが大切です。食品は人の健康に直接関わるため、衛生面の管理が法律で義務づけられており、これを満たさずに販売すると違法行為とみなされる可能性があります。

菓子製造業許可の取得

もっとも基本的な許可は「菓子製造業許可」です。これは菓子類を「製造」する行為そのものに必要な許可であり、販売場所や販売方法に関係なく、製造行為を行う施設に対して与えられます。

手作りお菓子の販売に必要な許可の種類

許可は各自治体の保健所が所管しており、使用する施設が構造・衛生基準を満たしている必要があります。例えば、手洗い専用のシンクや換気設備、冷蔵設備などの設置が求められます。

食品衛生責任者の設置

菓子製造業許可を受けるためには、施設内に「食品衛生責任者」の設置が必要です。この資格は、都道府県の食品衛生協会が実施する講習を受講することで取得できます。

一日で取得でき、特別な受験資格も不要のため、個人事業としてお菓子販売を始めたい方にとって必須の条件です。詳しくは、厚生労働省が展開する以下資料をご確認ください。

※参考資料:食品衛生法等の一部を改正する法律の政省令等に関する資料
 

販売方法による追加許可の種類

販売方法によっては追加で必要となる許可もあります。例えば、飲食店営業許可は、お菓子を提供しながら店内で飲食できるスペースを設ける場合に必要です。ただしこれは、実店舗での営業を前提とするものであり、店舗を持たずにネット販売やイベント出店などで行う場合は通常不要です。

 

自宅キッチンでの製造の可否

自宅のキッチンで販売用のお菓子を作ることについては、多くの自治体で原則として許可されていません。家庭用キッチンでは、衛生管理や設備面が営業用基準を満たせないことが多いためです。

そのため、菓子製造業許可を取得済みのレンタルキッチンを利用して製造を行い、そこで許可の枠内でお菓子を作るという方法が一般的です。
 

 

食品表示ラベルの表示義務について

密封されたお菓子を販売する場合、食品表示法に基づき、食品表示ラベルの貼付が必要です。

例えば、パン屋がクッキーなどを別店舗に卸す場合や、袋詰めのパンを他の場所で販売する場合など、購入者に直接口頭で商品説明ができないときには、必ず表示ラベルを付ける必要があります。

このように「手作りのお菓子を販売する」という行為には、実は複数の許可やルールが関わってきます。自分がどこで、どのように作り、どう売るかによって必要な許可の種類が変わるため、事前に保健所への相談を行い、計画に合わせた準備を整えることが大切です。

 

 

人が作った手作りお菓子を販売するときの注意点

手作りのお菓子を個人で販売することは、やりがいがある反面、気を付けるべきポイントがあります。「少量だから大丈夫」「ネットなら見つからない」といった油断が思わぬトラブルにつながることもあるかもしれません。

販売を始める前に、押さえておきたい注意点を確認しましょう。

 

個人が作った手作りお菓子を販売するときの注意点

表示ミスは重大なリスクにつながる

お菓子の販売には「食品表示法」に基づく表示が必要です。特にアレルギー表示や賞味期限の記載漏れは、健康被害を引き起こす可能性もあるため要注意です。

ネット販売でも、商品ページに表示が必要となるため、ラベルの内容だけでなくオンライン上の情報にも目を光らせておく必要があります。


 

賞味期限や保管方法の誤記載

自分で作ったお菓子に、実際より長めの賞味期限を書いてしまうことは、初心者によくあるミスです。こうしたミスを防ぐためには、まず賞味期限と消費期限の違いを正しく理解しておくことが大切です。

賞味期限と消費期限の違い

消費期限は「安全に食べられる期限」で、弁当や生菓子など品質が急速に劣化する食品に表示します。一方、賞味期限は「おいしく食べられる期限」で、スナック菓子や缶詰など、比較的痛みにくい食品に表示します。

​自分で作った焼菓子の賞味期限の決め方」はこちらの記事に詳しく書いています。

 

食品事故を防ぐために

衛生管理の記録を残さずに「感覚」で賞味期限を設定すると、食品事故のリスクが高まります。保存温度や直射日光の影響なども考慮し、科学的根拠に基づいた設定が必要です。

自分で見た目やにおい、味などを確認する「官能検査」もありますが、検査機関に依頼して菌の増殖具合などを数値で確認する方法もあります。専門機関を活用すれば、より確かな根拠に基づいて期限を設定できるため、食品事故のリスクを大きく減らすことができます。

官能検査は手軽にできる一方で、見た目やにおいだけでは異変に気づけないこともあり、安全性の判断が不十分になる可能性があります。特に販売を前提とした商品については、専門機関による検査の導入をおすすめします。

 

 

販売場所ごとのルールを確認する

フリーマーケットやマルシェなど、出店先によっては「製造許可取得済みであること」や「保険加入の証明」を求められることもあります。

また、イベント主催者が定める衛生ルールに従わないと、当日出店を断られる可能性もあります。事前に出店要項やガイドラインを必ず確認しましょう。

SNSや口コミの拡散による炎上リスク

個人販売では、SNSで商品が話題になることもありますが、同時にトラブルも広がりやすくなります。「保存状態が悪かった」「ラベルが不衛生だった」など、ひとつの苦情がネット上で拡散し、信頼を損なうケースも少なくありません。

販売者としての自覚を持ち、衛生管理や顧客対応には十分に配慮することが求められます。
 

 

個人間取引でも「食品を売る責任」がある

「友達に売るだけだから」「メルカリにちょっと出すだけだから」と軽く考えるのは危険です。たとえ少量でも、有償で食品を提供する以上は、販売者としての責任が発生します。特に食品衛生法違反があった場合は、行政からの指導や販売停止になることもあります。

 

作りお菓子の販売を成功させるためのヒント

手作りお菓子の販売を始める際は、許可や設備だけでなく、成功させるための工夫も大切です。以下のヒントを参考に、お客様に喜ばれる商品づくりを目指してください。

 

SNSでファンを増やす

商品の写真や製造風景をSNSに投稿することで、手作りならではの温かみやこだわりが伝わりやすくなります。定期的に情報発信することで、販売開始前から興味を持ってもらい、ファンを増やすことができます。


 

オリジナリティを追求する

他にはない独自のレシピや、見た目の美しさにこだわった商品で差別化を図りましょう。例えば、地元の食材を使ったり、特定のテーマに沿ったお菓子を作ったりするのも良いアイデアです。


 

お客様の声に耳を傾ける

実際に購入してくれたお客様の意見は、商品の改善や新商品開発の貴重なヒントになります。「美味しかった」「こんな商品も作ってほしい」といった声を集め、次のステップに活かしてください。

これらのヒントを実践することで、お客様とのつながりを深め、継続的な販売につなげることができます。


 

宅のキッチンで作った手作りお菓子は販売できない?

「自宅のキッチンでお菓子を作って、そのまま販売できたら手軽でいいのに」と思ったことはありませんか?実はその方法、基本的にはNGとされているのが現実です。
以下にて、自宅キッチンでの製造がなぜ認められにくいのか、その理由と代替手段について解説します。
 

 

家庭用キッチンは営業施設として認められない

もっとも大きな理由は、衛生管理と設備基準を満たせないことにあります。保健所が求める営業許可基準では、食品の安全を守るために専門的な構造や管理体制が必要です。例えば、以下のような設備要件があります。

・二槽式シンク(洗浄用とすすぎ用)
・手洗い専用シンク
・防虫・防鼠対策
・専用の冷蔵・冷凍設備
・生活空間と製造空間の完全分離

一般的な家庭用キッチンではこれらの要件を満たすのが難しく、保健所の許可が下りないケースがほとんどです。

どうしても自宅で製造したい場合は、キッチンの改装を行うという選択肢があります。専用の製造スペースを作り、必要な設備を整えれば、営業許可を取得できる可能性はあります。

ただし、住宅の構造や立地、費用の面で現実的に難しいケースも多く、初心者にはハードルが高めです。


 

現実的な解決策は「レンタルキッチン」

そこで注目されているのが、菓子製造業許可を取得済みのレンタルキッチンです。設備や衛生管理が整っているため、必要な許可のもとで安心して製造できます。

時間単位・日単位での利用が可能で、初期費用を抑えながら販売にチャレンジできる点も魅力です。


 

保健所に事前相談するのがベスト

自宅の使用可否や設備条件については、地域によって判断が異なることがあります。まずは管轄の保健所に相談することが重要です。図面や写真を用意して確認してもらうことで、現実的な判断やアドバイスがもらえます。


自宅で作ったお菓子を販売するには「美味しさ」だけでなく「安全性」と「設備基準」が大切です。ルールを理解し、自分に合った方法で一歩を踏み出してみましょう。

「設備が整っていないから難しいかもしれない」と感じた方も、ご安心ください。

あかまつ学校では、店舗を持たずにお菓子屋さんを始めたい方のために、製造許可取得済みのレンタルキッチンの活用法や、開業に必要な手続きについて、丁寧にサポートします。

また、資格の取り方から販売方法、商品ラベルの作り方まで、現場で本当に役立つ知識を実践的に学べる講座もご用意しています。

「まずは何から始めればいいかわからない……」という方は、開業からマルシェデビューまで網羅したチェックリストを無料で配布しておりますので、ぜひご活用ください。


 

宅で作った手作りお菓子販売と起業サポートに役立つコラム

宅で手作りお菓子を販売する方法を学ぶならあかまつ学校

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